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12歳でもわかる!決算書の読み方

岩谷誠治の「12歳でもわかる!決算書の読み方」を読んだ。 本書は、同氏の「借金を返すと儲かるのか?」に続く会計に関する解説書。 会計を学び始めた人や、会社の業績を知りたいけれど会計の知識がまったくなく、決算書の読み方がわからない人を対象としている。私のように、簿記とか会計の細かいことは興味がないけれど、従業員として自分の会社がどういう状況にあるか知りたく決算書の見方を学びたい人にはピッタリの一冊。私は前書も持っているけれど、正直いって評判になった前書よりも、本書のほうがずっと知りたかったことが知れた。ツボに入った。

前書では、会計の5つの大項目である資産・費用・負債・資本・収益に対して、日々の業務が各項目にどのように影響するのか、そして利益にどう影響するのか、を筆者が考案した「会計ブロック」を使って解説している。前半は非常にわかりやすいのだけれど、4章の引当金の解説から急に意味がわからなくなる。というのも私が素人すぎて「引当金」が何かすら分かっていないから。そして、後半はよくわからないまま読み終えてしまった。

一方、本書も前書とほぼおなじ内容の解説。だけど、具体的な決算書(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書)からの切り口で会計について説明している。実在の大手企業の決算書を例示しており、会計をより身近に感じることができた。そして実際に自分の属する会社の決算書で試して、ほうほう、と見られるようになった。5項目の位置づけと優良企業かどうかが判断できるようになる。 前書にも補章として決算書の読み方が書いてあったけど、そこにいくまでに既に頭は飽和していた。おそらく実例を元にしているからイメージしやすく、わかりやすい!と感じたのだと思う。図も本書のほうがわかりやすい。前書は若干おカタイ感じなんだよね。

決算書が読めるようになると、会社のステータスを知るスカウターを手に入れたようで、非常におもしろい。いろいろな会社の戦闘力を測ってみたくなる。とてもオススメの一冊。 どうでも良いが表紙のケバさは、本を売る気があるのかと思うほどひどい。