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十角館の殺人

綾辻行人の「十角館の殺人」を読んだ。直前に「私が殺した少女」を一気に読んだのに、これまた一気に読んでしまった。「十角館の殺人」は、綾辻行人のデビュー作。1987年に作者が学生時代に書いた作品だが、26年経た今なお名作で在り続けていると言える。

十角館の殺人」は、推理小説研究会の7人が、火事により無人となった孤島で夏の1週間を過ごそうとするところから始まる。面々は次々に殺されていくのだが、真相は本当に意外なところにある。

最初に犯人の独白に当たる描写があるため、だれが犯人かはおおよそ検討がつく。だけどそれだけでは不十分で、最後の最後に「ええっ」と声を出して驚いた。実に見事に騙されてしまった。

ところどころ「それは普通もっと前に気付くんでないの?」と思う描写があるにはある。だけど犯人がわからないまま殺されていくホラーな要素と、犯人を暴こうとする謎解きと、そして驚きの一言とで、とても楽しむことができた。よかった。