とにかく書く

日々の雑感や知り得たことを、とにかく書いています

仕事は楽しいかね?

Dale Dauten 著、野津智子 訳の「仕事は楽しいかね?」を読んだ。原著は1996年出版で翻訳版は2001年出版だが、年代はまったく感じさせない。10年後の人が読んでも同じだと思う。私のこれまでの考え方と意識の持ち方があまりに違う。手続き型言語で副作用を使って状態を変更するプログラムをバリバリ書いている時に、関数型言語を見せつけられたような気分。

仕事は楽しいかね?」は、天候のため空港に閉じ込められた主人公に、起業家として著名なマックスが一夜の講義をする、というストーリにそって「試してみること」を説く話。

私がずいぶんと考えさせられたのは、過去の偉人達の例が「お手本」としてよりも「ただ試している」人たちとして例示させられている点。彼らはただ日々を少しでも進歩させようとしていただけ。結果として多くの失敗の果てに成功したのであって、成功だけを見ても役には立たない。だから成功を真似したって、みんなも真似をするのだから熾烈な競争に身をおくだけで「仕事は楽しくない。」

そうじゃなくて、日々試すことが重要なんだ、試したからこそ成功が得られる。成功は試したうちの2割だろうけど、試さなければゼロなのだ。岩明均寄生獣にも同じセリフあったっけ。日々進化させる所はリチャード・P・ルメルトの良い戦略、悪い戦略スターバックスについてや、Nvidia についてのストーリにもあった。

本書ではさらに、日々の進化を実現するための具体的な方法まで提示している。それは3つのリストを作ること。そしてなにより日々進化することを目標とすること。

ニュース記事を読んでいて、「そういう着眼点があったか!」とよく思う。みんなチャンスが目の前に転がっているのに拾わないだけ(チャンスが目に入っていないから拾えないだけ)という話もよく聞く。実際そのとおりだとおもう。コロンブスの卵だなぁと思うことが多すぎる。

自分がコロンブスの立場になるためには、日々進化すること(少なくとも、そう努力すること)が大事なんだと学ぶことができた。今日はもう寝るけど、今すぐ初めてみよう。